一般歯科
虫歯治療
虫歯とは
虫歯は、歯の表面からエナメル質、象牙質、歯髄にかけて進行する歯の病気です。虫歯の原因は、歯垢（プラーク）です。歯垢は、食べ物に含まれる糖分と細菌が結合して形成されます。歯垢が歯の表面に付着すると、酸を分泌して歯を溶かします。歯が溶けると、虫歯になります。
虫歯の治療
虫歯の治療は、虫歯の進行度合いによって異なります。虫歯が小さい場合は、フッ素塗布やシーラントなどの治療で予防することができます。虫歯が大きくなると、詰め物や被せ物などの治療が必要になります。虫歯が神経まで達した場合は、根管治療を行う必要があります。虫歯がひどくて他の治療では治らない場合は、抜歯を行うこともあります。
虫歯の治療方法
フッ素塗布
歯を虫歯から守るためにフッ素を歯に塗る治療です。フッ素は、歯の表面を強くして、虫歯になりにくくする効果があります。フッ素塗布は、子供だけでなく、大人でも行うことができます。
シーラント
歯の溝を埋めて虫歯を予防する治療です。シーラントは、歯の溝に流し込んで硬化させる樹脂製の材料です。シーラントは、歯の溝に虫歯菌が入り込むのを防ぐ効果があります。
充填（詰め物）
虫歯が小さい場合に行う治療です。虫歯を削って、その部分を詰め物で埋めます。詰め物には、銀歯、プラスチック、セラミックなどがあります。
被せ物
虫歯が大きく、詰め物では修復できない場合に行う治療です。虫歯を削って、被せ物をかぶせます。被せ物には、金属、プラスチック、セラミックなどがあります。
根管治療
虫歯が歯の神経まで達した場合に行う治療です。虫歯で歯の神経が死んでしまった場合は、神経を取り除いて根管を消毒します。根管治療が終わったら、被せ物や冠をかけて修復します。
抜歯
虫歯がひどくて、他の治療では治らない場合に行う治療です。抜歯した歯は、入れ歯やブリッジなどの義歯で補うことができます。
歯周病治療
歯周病とは
歯周病は、歯垢や歯石が歯周組織に炎症を起こす病気です。歯周病が進行すると、歯肉が下がり、歯の根元が露出します。また、歯周ポケット（歯と歯肉の間の隙間）が深くなり、歯周病菌が繁殖しやすくなります。歯周病がひどくなると、歯を失うだけではなく糖尿病や心臓病など、全身の病気のリスクを高めます。
歯周病を予防するためには、歯をよく磨き、定期的に歯科検診を受けることが大切です。
歯周病の治療
歯垢や歯石を除去し、歯周組織の炎症を抑えることが目的です。歯垢や歯石を除去する治療には、スケーリングとルートプレーニングがあります。スケーリングは、歯科医師が歯ブラシでは落としきれない歯垢や歯石を除去する治療です。ルートプレーニングは、歯科医師が歯周ポケットの深いところに溜まっている歯垢や歯石を除去する治療です。
歯周組織再生療法
歯周組織再生療法とは
歯周組織再生療法とは歯周病が進行すると、歯を支えている歯槽骨が破壊されていきます。歯周病によって失われた歯槽骨は、歯周病が改善して、健康な状態に回復したとしても、元通りには戻りません。これは、歯槽骨に再生能力がないから起きるのではなく、歯肉の治癒能力のほうが高いため、歯槽骨の再生が必要な部位に、歯肉が入り込んで、歯槽骨の再生を阻むために起こる現象です。歯槽骨が失われてしまった部位に、歯肉が入り込むのを阻止し、歯槽骨の再生を促すのが歯周組織再生療法と言われるものです。
当院の歯周組織再生療法
歯周組織再生治療法を行えば、進行した歯周病でも歯を抜かずに治療できる可能性があります。ただし、歯周組織再生療法は、歯周病の基本治療が終わってからでないと実施できません。なぜなら、歯周病の原因であるプラークや歯石を除去して、歯肉を健康な状態に戻してからでないと、効果が発揮できないためです。当院では、「エムドゲイン」と「リグロス」を用いた歯周組織再生療法を実施しています。
エムドゲイン
エムドゲインは、歯周組織再生療法の1つで、歯の再生過程に似た環境を作り出す事ができます。エムドゲイン・ゲルという薬剤を使用することで、歯肉の侵入を防ぐと同時に歯周組織の再生を促します。エムドゲイン・ゲルは時間の経過とともに歯周組織の再生を促しながら、吸収されていきますので後から取り出す必要はありません。骨が再生すれば歯肉も盛り上がるため、見た目も改善されます。
リグロス
リグロス歯周組織再生療法は、エムドゲインと同じように、骨の再生を促す薬剤を塗布して歯周病で失われてしまった歯周組織を回復させる治療法です。エムドゲインとの違いは、薬剤に使われている成長因子にあります。
エムドゲインは豚の歯胚から抽出されたエナメル基質タンパク質を用いますが、リグロスはbFGFというヒトの成長因子を用います。
リグロスは、適応を満たしていれば健康保険の範囲内で治療を受けることができる薬剤です。
エムドゲイン・リグロス治療の流れ
切開
麻酔をして歯肉を切開します。
清掃
歯根を露出させ、汚れや歯石を除去します。
薬剤塗布
骨が減少した部分に骨の再生を促す薬剤を塗布します。
縫合・抜糸
切開した歯肉を縫合し、1週間ほど経ってから抜糸します。
